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胃切開・腸切開

Medical

リード動物病院|福岡市にある犬猫専門の動物病院

胃切開・腸切開

胃切開・腸切開は胃や腸の中に異物や腫瘤が確認されたときの選択肢の1つです。

異物は大きさや形状にもよりますが、場合によっては腸の閉塞や壊死を引き起こす可能性があります。

内視鏡で摘出できるものであれば、できるだけ早期に摘出し、腸の閉塞や穿孔の可能性がある異物は内視鏡や催吐処置での除去が困難な場合、胃切開・腸切開をおこない異物を摘出することを検討します。

 

以下に実際の症例を紹介します。

手術中の写真もございますので、苦手な方はご遠慮下さい。


<症例1>

11歳、去勢済みの犬で嘔吐を主訴に来院されました。

画像検査の結果、十二指腸の近位に異物と思われる構造物を確認しました。

内視鏡では摘出が困難であったため開腹手術をおこないました。

十二指腸にあった異物は胃に変位させ胃切開にて摘出しました。

術中の写真です。左から

1枚目 胃内に確認された異物

2枚目 摘出された異物

 

<症例2>

8歳、避妊済の犬で昨日の朝から20回ほど嘔吐し、ぐったりしているとのことで来院されました。

画像検査の結果、十二指腸に異物と思われる構造物を確認しました。

開腹して十二指腸に存在した異物を腸切開にて摘出しました。

術中の写真です。左から

1枚目 十二指腸が異物により拡張している様子

2枚目 十二指腸を切開し中にあった異物を引き出している様子

3枚目 十二指腸にあった異物(布)

4枚目 十二指腸を縫合し後の様子

 

<コメント>

異物誤食においては予防が最も重要です。

・おもちゃは呑み込めるサイズのものは与えないようにすること

・お留守番をさせるときには届く範囲に異物となるようなものを置かないようにすること

飼い主様にも労力のかかることとは思いますが、日頃から可能な限り気を付けましょう。