リード動物病院｜福岡市にある犬猫専門の動物病院

乳腺腫瘤は乳腺にできるしこりのことで、発生する年齢は中高齢で多く認められます。

一般的に腫瘍の発生にはホルモンが関与していると言われています。

乳腺腫瘍には悪性と良性があり、犬は約５割が悪性と言われていますが、大型犬のほうが小型犬に比べて悪性の比率が高い事が報告されています。

一方で、猫は８〜９割が悪性と言われ、乳腺腫瘍の発生には犬と同様でホルモンが関与していると言われています。

身体検査にて腫瘤の個数、場所を確認し、リンパ節が腫れていないかなどのチェックします。

またレントゲンや超音波などの画像検査にて転移がないか、全身状態や血液検査など総合的に評価して麻酔をかけられる状態かを確認します。

また乳腺腫瘍以外の悪性腫瘍を除外するために針で生検をする場合もありますが、最終的には腫瘤摘出後に病理組織検査をおこない確定診断をします。

一般的に乳腺腫瘍は外科的に摘出することが最も効果的な治療法です。

腫瘍の切除方法には局所での摘出や片側の乳腺全摘出術、両側の乳腺全摘出術があります。

切除方法は飼い主様と相談した上で決定していきます。

また猫の場合はほとんどが悪性なので、肺転移が認められない状況であれば積極的な治療が推奨され、腫瘍が小さいうちに乳腺を広範囲に切除する必要があります

摘出した乳腺は病理検査に提出し、良性か悪性かを診断します。

乳腺腫瘤は早期に発見できれば切除をすることで根治が期待できる腫瘍です。

また早期の避妊手術で予防が期待できるので、繁殖の予定がなければ早いうちに避妊手術を受ける事をお勧めします。