腎・泌尿器科
Medical
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〒814-0021福岡県福岡市早良区荒江2丁目9-24
腎・泌尿器科
Medical
慢性腎臓病は、様々な原因で両側あるいは片側の腎臓の機能的及び構造的な異常が3ヶ月以上継続している状態のことを指します。当院では、血液検査で腎臓の数値が上がっていることだけでなく、なぜ上がっているのかを詳しく確認します。身体検査、尿検査、レントゲン検査、エコー検査、血圧測定などを行い、慢性腎臓病とその原因を鑑別します。
尿管結石は犬でも猫でも生じますが、近年、猫での発生が増えています。
猫の尿管結石の9割以上はシュウ酸カルシウムといわれています。シュウ酸カルシウム結石は内科療法で溶解できず、1歳未満の猫から中高齢の猫まで幅広い年齢で認められます。猫の尿管の内腔の径は0.4mm程度で犬に比較するとかなり細く、わずかな結石でも閉塞してしまうのも猫に尿管結石が多い要因と考えられています。
症状としては一時的な血尿や元気食欲の低下、嘔吐や腹部の痛みなどでおさまることもあれば、急性腎障害に陥ってしまい重篤な状態になることもあります。
通常、腎臓は左右に一対存在するため、片側の腎臓が悪くなっても対側の腎臓が代償性に機能し、飼い主が気づかれないまま徐々に腎臓の機能が低下してしまうことがあります。
診断には血液検査、尿検査に加えて、レントゲン検査、超音波検査などの画像検査が必要となります。尿管結石の存在や、腎臓や尿管の状態の把握に加え感染の有無を確認することも非常に重要です。
尿管結石は放っておくと治療が遅れ最悪の場合、死に至る病気です。
また一度失った腎機能は元通りには戻らないため、動物の様子に何か異変を感じたら可能な限り早めに動物病院に行かれることをお勧めします。
尿は腎臓で作られたのち、尿管⇨膀胱⇨尿道を通って体の外に排泄されます。その通り道に、尿の成分を元にした結石が存在することにより症状が発現するのが尿路結石症で、できる部位により尿管結石・膀胱結石・尿道結石と名前が変わります。症状としては嘔吐や食欲低下、血尿、頻尿など様々です。治療は、溶解する結石であれば内科治療や溶けない結石に対しては外科治療をおこなう場合があります。
腎盂腎炎は、主に膀胱から細菌が逆流することによって引き起こされる、腎盂および腎臓の感染症のことをいいます。症状は、元気・食欲の低下、発熱、虚脱など様々です。緊急の対処が必要な場合もあり、当院では血液検査、尿検査、レントゲン検査、腹部超音波検査、細菌培養検査などをおこない、迅速に診断し早期の治療を目指します。
適切なタイミングで、適切な治療(抗生剤の投与、補液)をおこなわなければ、細菌が血液中に侵入し、いわゆる敗血症と呼ばれる生命をも脅かす状態になります。
猫の特発性膀胱炎の病態は複雑で、膀胱自体に炎症が起こりやすい、膀胱の痛みを感じやすい、また環境を含めたストレスなどが原因と考えられています。
当院では、ストレス対策も含めた環境改善、トイレの設置方法など多面的な環境改善(Multimodal Environmental Modification:MEMO)を主体とした治療方法を提案させていただきます。